猫啼温泉 式部のやかた 井筒屋
JBCF(全日本実業団自転車競技連盟)のロードレースが開催されるここ石川町。
そのコースのすぐそばには温泉があるんです。
ここ猫啼温泉に佇む静かな温泉宿、井筒屋。疲労回復や健康増進などに効くラジウム泉とあって、
湯治客やファミリーはもちろん、ロードレース大会時には参加選手や観戦ファンにも人気のお宿です。
サイクルラックもあります。
大切な自転車はフロントで預かっていただくこともできるそうです。
磐梯熱海温泉や飯坂温泉、東山温泉など温泉地が数多くある福島県、実は温泉地の数が日本で4番目。
そんな数ある温泉地の中でも特に可愛らしい名前を持つ猫啼温泉。その名前は平安時代に遡ります。
平安時代、この地に生まれた歌人、和泉式部は当時猫を飼っていたそう。
そんな和泉式部はこの愛猫を置いて京へ上りました。
猫は悲しみのあまり啼き、病み衰えてしまいましたが、この地に湧く泉に来ては啼き、
浴しているうちに癒えて美しい猫になりました。これを見ていた里人が入浴し、優れた効能があることが分かり、
湯治場を設けたのが由来だそうです。
この由来にちなんで、井筒屋には館内のあちこちで猫にちなんだ装飾がなされています。
入口のそばにある、和泉式部と愛猫の「そめ」のお人形。上京する際のシーンでしょうか。
「行っちゃうの?」と聞こえてきそうな悲しげな表情がなんとも切ない。
ごめんよ、私はお風呂に行ってくる…
温泉入口では暖簾の中で猫が出迎えてくれています。右側の文章は和泉式部の歌。男湯と女湯で歌は別のものになっています。
ゆっくりと温泉に浸かりながらその歌の深さを味わいましょう。
温泉は大きな窓から光が差し込み、開放感があります。広々とした壁に描かれた和泉式部とその愛猫「そめ」。なんとも雅。
ラジウム泉は全国的にも湧出箇所が少なく、貴重な温泉。健康増進のためにもゆっくりじっくり浸かりたいですね。
温泉からすぐ近くのロビーは広々としていて、大きな窓からお庭を眺めることができます。
ん?
猫だ!
置物でした。
しかしながらこの猫、ものすごくリアルです。ぜひその目で確かめてみてください。
お土産コーナーには猫グッズがたくさん。
あちこちで猫を見つけることができる井筒屋、猫好きさんもそうでない方も是非一度足を運んでみてください。